ふわふわ親子美容室

開催レポート

5月最後の日曜日。住宅街にある広いけど静かな公園で「ふわふわ親子美容室」を実施しました。

今回は開催場所を選ぶ際になかなか行政に受け入れて貰えず大変苦労しました。なぜなら「公園で髪を切る」という行為自体が初めての事。とある県の公園では「公園の目的と違う」と断られてしまい、市の窓口の方も内容を聞いてビックリ。普段はソフトボールやゲートボールといったサークルしか来ないので私たちのお願いはかなり異色のものだったようです。

このイベントを通じて伝えたいのは「髪の切り方」ではなく「親子の時間」。そのためには公民館のような蛍光灯の下で講習するよりも、のびのびリラックスした空間で楽しく髪を切ってもらいたいという想いがありました。前例のないことでどうなることかと思いましたが、市の方はご理解して下さり、ようやく使用許可をいただいたのがこの公園です。野球場やテニスコートもある広い公園なのですが、一世代前の住宅地にあるので周りにあまり子供が住んでおらず、普段はとても静かな公園です。


そんな感じでようやく開催できた全5席の「ふわふわ親子美容室」。椅子は廃校になった去川小学校から内藤笑店さんが借りてきてくれました。


ゆったり10時開店。くもり空でしたが開始前からお客さんが!Web、美容室、保育園などでこのイベントを知りたくさんの方が来てくださいました。順番を待っている間は子供たちは公園で遊びます。ふと笑声のする方に目をやると…お約束通り(?)男子は裸!!順番が来たらちゃんと髪を切らせてくれるのでしょうか?(笑)


だんだん晴れて日差しが強くなってきました。気が付けばお客さんがいっぱいです。


日曜だったのでお父さんもたくさん来てくれてとてもにぎやかな美容室になりました。ついつい写真に収めるのを忘れてしまいましたが、参加者にはカット中の写真を撮影してその場でプリントしてお渡ししました。楽しそうに切っているお母さんの表情、真剣に夫婦で髪を切っている表情など、大切な想い出としてとっておいてもらえたらと思います。


今回のためにフラリトさんが心を込めて作った子供用のケープ。夜な夜な仕事が終わってから作って大変だったみたいですが、めちゃくちゃかわいいです。実は終わってからこのケープが欲しいなんて声も。


遊具で走りまわっていた子も、他の子がきちんと座っているのを見るとしっかり座ってくれました。切りたくないと言っていた子も他の子がかわいくなっているのを見て切りたくなったり。


全部で17人のお子さんがお父さんお母さんに髪を切ってもらいました。当日フラリと参加してくれたお客さんもたくさんいて嬉しかったです。これを機会に自分の子供の髪を自分たちで切る方が増えて、もっともっと親子の時間が増えるといいなと思います。今回は場所選びから何から何までとてもいい勉強をさせていただきました。この経験を活かして、また涼しくなったころ開催したいと思います。

大切な記憶。

子供の髪を自分で切ってあげる時間。
それはとっても素敵で大切な時間です。

うまく切れなくても平気。
変な髪型にされた想い出も、髪の毛がチクチクした想い出も、
それは大切に育ててもらった記憶。

上手にできたことよりも、切ってもらったことが宝物。

そうはいっても・・・

実際は変な髪型にならないよう短く切るので精一杯。
じっとしていない子供を叱りつけながら奮闘していませんか?

子育て大好きな美容師さん達に教えてもらいながら
普段自分ではできない髪型に挑戦してみました。

子供の髪を切る時間を楽しく。親子の時間をもっと楽しく。

イベントを終えて

実際に髪の切り方を教えてもらうと思いのほかいろんなコツがありました。前髪の止め方、ハサミの向き、思い切ってバッサリ切っても大丈夫、などなど美容師さん達がかけてくれる言葉ひとつひとつで、それまで失敗しないように恐々髪を切っていたことに気付かされます。自信がついたら今まで入っていた肩の力が抜けていくようでした。

子供たちがこんなにいい笑顔になれるのは、やっぱり大好きなお父さんお母さんに切ってもらったからだと思います。

変な髪型になったらかわいそうだから…とついつい誰かに切ってもらいたくなりますが、一度この子たちの笑顔を見たらまた切ってあげようって思いますね。

「結果よりも過程が大事」と思いながら開催した今回の企画。イベントを通じて感じたのは逆に「結果もやっぱり大事」ということでした。 いくら「親子の時間が大切」「変な髪型になってもいい」「結果より過程が大事」といっても、いい結果が出せるようになったらもっともっと過程が楽しめるようになります。

一番大切なのは「上手に切ってあげたい」という想いに他ならないのかもしれません。 その想いをちゃんと込めるためにも、誰かにその方法を教えてもらうことはとっても大切。そんな当たり前の事を気づかせてもらった一日でした。


企画・協力

フラリト・ナカシマさん

今回の企画は宮崎市内で美容室「フラリト」を営むの中島さんとひょんなことでつながり、彼からご連絡いただき実現した企画です。今回のイベントを行うにあたって中島さんに写真をお願いしたのですがとても写真苦手なようで…代わりにお客さんのお子さんが描いてくれた中島さんをご紹介します。店内に設置されたキッズスペースは壁の部分がホワイトボードになっているので時折お子さんが描いてくれるそうです。これまで描いてもらったものをいくつか見せていただきましたが、これが一番雰囲気が似ていると思います。