野良音



雨の中、来場者1,500人

2014年8月30日(土)。第3回目となる野良音が行われました。

台風こそ来なかったものの、今年も雨。
それにもかかわらず、1,500人ほどの方が雨具をもって田んぼにご来場くださいました。

開場15:00前。会場入り口にお客さんの列ができたのは今年がはじめてです。 我々はロープなどで入場規制などはしていなかったのですが、自然と列ができていました。 小さな列でしたが、私たちにとってそれはとてもとても嬉しい列でした。

雨が降ったり止んだりの天気の中、天響さんの太鼓がセッティングされます。 太鼓の皮は濡れてはいけないので、演奏開始までビニールシートをかけていました。

時折、雲間から青空と日ざしが差し込みます。昨年のように、きっと演奏開始とともに雨が止むはず・・・

しかしそんな想いむなしく、演奏開始の時間になると再び雨が強まります。

演奏の順序を変えたほうがいいんじゃないか・・・!? スタッフ一同、太鼓を心配してアタフタしていたのですが、当の天響さんは全く意に介さず、気持ちを太鼓に集中させています。

心に響く音

そしていつものにこやかな笑顔とともに太鼓の演奏がはじまりました。雨はますます強くなっていきましたが、天響さんは一向に動揺する気配がありません。 力のこもった、魂を響かせるような音。

「自分たちは太鼓を叩きに来ただけだ」とでもいうかのように、雨など気にする様子もなく太鼓を叩き続ける天響さん。そんなひたむきさに、わけもわからず涙があふれてきました。

田んぼは雨が降るところ

その後も雨は降ったり止んだりを繰り返し、一時は本格的な雨になりました。 会場をあとにする方も多くみられましたが、それと同じくらい、傘をさしながら会場に訪れるお客さんも次から次から後を絶ちません。

私たち実行委員は、雨であることを「申し訳ない」という気持ちになりますが、ここに来てくださっているみなさんは、雨を承知のうえで来てくださっているんだとはじめて理解しました。たとえ天候が雨でも、楽器や機材さえ濡れなければ開催できるということをみなさんに教えてもらった気がします。

一年に一度の感謝の時間

そして今年からはじまった「さのぼり火」。収穫に感謝しながら田の神を天におくる神事です。 地元、白鬚(しらひげ)神社の神主さんによる祝詞があげられると、みな静かにご低頭をしていました。

収穫への感謝。天からの実りに感謝。

・・・考えてみれば、食べものに対する感謝をこんなにも形で表したことがあったでしょうか。

きっと少し前まで当たり前だった「天に感謝する」ということ。 お墓参りをすると心が落ち着くように、これまでのわだかまりが雨で流されていくようでした。

これまで見たこともないような豪快な火、恐怖を覚えるような竹の割れる音は「自然」の持っている大きな大きな力を伝えるには充分。

私たちは自然をコントロールしているのではなく自然に生かされている・・・

そんな戒めを胸に刻んだ時、紺色の空に真っ赤な火の粉を散らしながら田の神は天高く昇っていきました。

その後もあいにくの雨の中、演奏は最後まで続けられました。
民謡の時にはかなり人が少なくなってしまい演者さんには申し訳なかったですが、夏の終わりの雨の中、真っ暗な田んぼに響く民謡の音はこれまで体験したことのないような空気を作り出していました。

「奉納」という新たな形

もうひとつ新たな試みとして、田の神を祀るための奉納金を会場内で集めました。来年の野良音のための協賛金です。

集まった奉納金は11万3,000円。予算の100万には遠く及びませんが、なんと68名もの方の想いが集まりました。とてもとても大きな額だと思います。設置した募金箱に集まったのは7,430円でした。

今、スポンサーという形でパンフレットに掲載させていただいているみなさんはご覧の通り、企業であって企業ではありません。 ひとりひとりの想いが集まって、このイベントは成り立っています。

野良音は行政や自治体からの助成金は一切もらわず、全てみなさんの想いだけで開催しています。行政主導で新しいことをはじめるよりも苦難は伴いますが、それに反して想いはしっかりと伴っています。

これはみんなが少しずつ想いを寄せ合えば、どんなことだってできるんだということ。想いがあるなら、まず自らが動く。誇りをもって私たち大人が次の世代へと伝えていきたいです。

もし会場で集まった奉納金だけで来年の野良音が行われるようになれば、もはや新たな神事がはじまったと言っていいでしょう。 古来より行われてきた神事が次々と失われていく今、このスタイルが実現すれば全国に誇れるような新しい可能性になることは間違いありません。

奉納金は次回の野良音開催日まで随時受け付けています。 どうかこのイベントを共に育て、次に伝えていってください。

Photo Report

写真:大澤正道




会計報告

収入の部
A枠協賛440,000
B枠協賛360,000
C枠協賛181,150
繰越金 56,041
収入総計1,037,191
支出の部
設備費:ステージ・テント・椅子・机など330,480
設備費:仮設トイレ57,240
設備費:汲み取り代8,046
設備費:発電機10,044
設備費:軽油代15,840
設備費:AEDリース8,640
設備費:その他設備費19,931
印刷費:A4パンフレット156,959
印刷費:A2ポスター16,302
印刷費:A4フライヤー30,363
印刷費:手ぬぐい64,260
印刷費:協賛ボード4,320
広告費:宮日折込広告料35,985
警備費64,800
音響・記録など80,000
出演者交通費50,000
祭礼費初穂料10,000
奉納品3,889
通信費1,930
ふるまい:食材費10,507
ふるまい:ガス代4,860
生目の杜駐車場等使用料16,191
生目の杜グラウンド使用料2,480
道路許可申請料2,400
臨時営業許可申請料2,600
スタッフ・ボランティア飲食費26,211
雑費6,095
支出総計1,040,373
繰越金(収入総計―支出総計)△3,182
その他
ドリンク売上39,950
ドリンク仕入39,178
ドリンク売上-ドリンク仕入772
ノンアルコール買取り(松本さん)2,800
ドリンク利益+ノンアル買取り3,572
募金箱7,430
繰越金(△3,182+3,572+7,430)7,820
会場で集まった奉納金113,000

昨年よりも多くの協賛金が集まりましたが、なんと今年は赤字。・・とはいえ、割り込んだ額は少ないのでちょうどよかったとも言えるかもしれません。 経費としてはスタッフの負担を軽くするため、これまで自前で作っていたステージをリースにしたことが大きかったです。屋根も頼んでいたら完全に赤字でしたが、自前で低予算で作成したのが大きく貢献しました。

イベントを続けていく上で、ボランティアスタッフの負担を軽減するのはとても大切なこと。出演者はじめ会場設営などにあたっている方々はまだまだほとんどボランティア。せめて実費分だけでもみなさんにお支払いできるようになることが今後に向けての大きな課題です。



田んぼには神がいる――こういうと「古い信仰だ」と思われるかもしれません。 しかしどんなに農業技術が発達しようとも 米を育てているのは太陽であり水であることを忘れてはいないでしょうか。
晴れるからこそ作物は育ち、雨が降るからこそ作物は潤う。
私たち人間は種をまき、天からの恵みを収穫しているだけ。

 今年はありがとうございました
 来年もどうか豊作でありますように

古くから行われてきた農耕儀礼「さおり」は、田植え前に天から田の神さぁがおりてくること。 「さのぼり」は収穫後、再び田の神さぁが天にのぼって行くこと。

野良音は収穫祭でもあります。 大きな竹のやぐらを組み、掛け稲を一斉に燃やす「さのぼり火」をとり行います。 火の粉や竹の割れる音とともに天にのぼっていく田の神さぁ。 手がつけられないほどの豪快な火を前に、自分たちの無力さを知りながら収穫に感謝するひととき。新米おにぎりを食べながら皆で天に感謝しましょう。


宮崎だからこそ成り立つイベント

たくさんの方が協賛してくださることで成り立っている野良音。協賛してくださったのは企業ではなく個人だということに気づいていただけるでしょうか。
主催者は来場者と同じ、地域に住む人々です。野良音実行委員会の委員も、みなさんと同じようにそれぞれが生業をもち、仕事の合間をぬって準備にあたっています。
その中で最も労力が必要とされるのが協賛金を集めること。現在は個人が仕事を犠牲にしていることが多く、存続していくのが難しい状況が続いています。
私たちが思い描く理想は、毎回のイベント会場で来場者からの寄付が集まり、次回の予算が集まること。事業を営んでいない個人の名前も奉納金としてたくさん連なり、子どもたちへ地域の人々がこのイベントをつないでいくこと。

「一人一人が少しずつ歩み寄れば何だってできる」

そんなことを子どもたちに示してあげたいと思っています。大切なのは一人一人の想い。助成金は使いません。

きっとこれは宮崎だからこそ成り立つイベント。それだけみな、この宮崎という風土に誇りをもち、心から大切にしているということです。協賛金が自然に個人から集まる野良音。「宮崎が好き」という想いとともに、都会をはじめ全国に大きな影響を与えるはずです。


あなたの郷(さと)でも野良音を!

このイベントはより大きく盛大にしていくことが目的ではありません。小さくても全国いろいろな場所で行われるようになり、より多くの人が大切なものを見つめなおすきっかけとなれれば本望です。

そのため、もし共感していただけたら是非あなたの郷(さと)でも野良音を実行してください。その際このページが少しでも参考になれれば幸いです。

今回使用したロゴデータを提供いたしますので必要であれば活用して下さい。著作権は放棄しませんが、非営利目的であればどなたでも無料で使用可能です。開催の際ご一報いただければ野良!のページでも紹介させていただきます。


問い合わせ先

野良音実行委員会 問い合わせ先:info@nora.asia



和太鼓一座 天響

平成14年結成。清武町加納在住。信念は「礼儀無き者太鼓を叩く資格無し」。メンバー10名で県内外にて活動。「人の心に響きを与え、天まで響け」という気持ちで聞かせる太鼓だけではなく、観客と一体となり楽しめる太鼓を叩ける様日々厳しい練習に励む。


POCOPOCOBAND

ギターにベース、ドラムまではOK。ジャンベにバンブーフルート,ラップてなんじゃそれ? みんな、勝手にジャンルに縛られちゃって、あれはあーだからこれはこーだ。なんて悲しい事なのでしょうか。えぇ。もったいない。人は「宮崎で一番ハッピーなバンドだ!」と讃えてくれるが(感謝)「いやいや!宮崎で一番、ウィキッドでFRESHでエビデイしちゃうバンドだ!」といまいちピンとこないが納得できそうな表現。DONAVON,ATOMにSpinna B-ILL。泉谷からザ・決算まで!!はたまた上海、台湾までトビマス!トビマス!いつどこでだって「やんややんや」やっちゃう、どことなくいい感じの雰囲気で対応しちゃう6人組!


おはなしとおんがくの森

2010年秋より活動スタート。宮崎県内を始め、鹿児島、福岡、神奈川、仙台で読み聞かせとおんがくのステージイベントを上演してきた。ピアノ、ギター、ベース、ボーカル等ステージごとに変わる多彩な組み合わせで音楽と絵本や詩、文学作品の朗読のステージを展開。

横山美和(よこやまみわ):1978年生まれ。宮崎大宮高校時代からアナウンス・朗読を学び、立教大学在学中にフリーアナウンサーの活動を始める。2003年帰宮。テレビ宮崎でのアナウンス職を経て、現在、各局での番組・CM出演とあわせて、音楽と朗読のコラボユニット「おはなしとおんがくの森」を立ち上げ、県内外で活動中。
黒木奈津季(くろきなつき):1981年生まれ。4才よりクラシックピアノ、宮崎女子高校在学中より独学でジャズを学びはじめ、22才から宮崎を代表するジャズピアニスト木村寛嗣氏に師事。映画、舞台のテーマ作曲、音楽監督を務める傍ら、障害をもつ幼児の音楽療法等、演奏以外の分野も精力的に手掛ける。「おはなしとおんがくの森」音楽プロデューサーとして、宮崎県内だけでなく、鹿児島、福岡、神奈川、宮城でのステージに出演。会場の雰囲気に溶け込む即興演奏を得意とする。
矢野剛志(パーカッション):野良音サポートメンバー


跡江ひょっとこ同好会

ひょっとこ踊りは江戸末期から明治の初期にかけて日向市にて誕生したと言われている。現在は商売繁盛、豊作を祝う踊りとして宮崎県を代表する踊り。跡江ひょっとこ同好会は現在19名で活動、生目地区はもとより、宮崎市内外でも公演し、そのユーモラスなリズムと踊りで見る人すべてに笑顔と幸せを届けている。


民謡

唄:島田秀行・河野喜義、尺八:牧ノ瀬孝。(公財)日本民謡協会はまゆう支部に所属しながら福祉施設や小学校を訪問して演奏をしたり、普段から民謡や尺八を教えている。


田村幸太

1984年11月26日生まれ。所謂、ストリートミュージシャンという類いが街角を賑わせていたミレニアム以前。街の喧噪に紛れて誰も知らぬ自作の歌を明け方早朝まで奮っていた。10代20代前半には県内外の数々の音楽大会で賞を獲得。余波として、南こうせつ、夏川りみ等の前座も歴任。インディーズCDデビューの後メジャーデビューにこぎつけるも、茨の道を歩む。やがていきついた先が東南アジア。ギターを担ぐバックパッカーの水飲み場。恰好の人生の修業の場となった。2013年にはニューヨークのクィーンズを拠点にLIVE、ボイトレに費やす。現在、宮崎ケーブルテレビのCMソングやCLUB、レストランバー等に出演中。


中原ちふみ・黒木真紀子(ソプラノ) 本田麻奈美(ピアノ)

中原ちふみ(ソプラノ):宮崎市出身。1997年~2000年イタリアに留学。イタリア滞在中は、フィレンツェのドゥオモ合唱団に所属し、教会でのミサやコンサートに加え、地方公演にも参加する。宮崎市を中心に県内外でソロ、アンサンブル、オペラ等幅広く演奏活動を行っている。
黒木真紀子(ソプラノ):宮崎市出身。宮崎、東京で声楽を学ぶ。オペラや様々な楽器とのアンサンブルに取り組み、ホスピスコンサートや教会でのチャリティーコンサートメンバーとしても活動中。
本田麻奈美(ピアノ):2009年よりウィーン・プライナー音楽院に留学し、在学中に学内オーディションを経てオーケストラと共演。現在、後進の指導にあたる傍ら、演奏家として活動している。


クリーンエース

昭和45年、二十歳の農業青年5名によりバンドを結成、いずみ保育園を練習場にスタート。現在、メンバーも17名ほどになり新富町上冨田・鬼付女地区のピーマン農場「ハウス田ンボス」で週2回ほど練習。皆さんから声がかかるのがバンドの生きがい、施設慰問やイベントの他、個人の結婚式などできるだけ希望に沿うことを信条としています。


司会進行

DJ JOE:宮崎サンシャインFM(若草イブニング)、JoyFM(昼時歌謡パラダイス)などのラジオパーソナリティを務める。本業はピーマン農家。
日高千明:元 MRTラジオ SCOOPYリポーター 現在は週末朝4じから放送の「おめざめ☆ラジオ」日曜日担当。ニックネームは「チッキー」宮崎大好き☆はんぴどんの里 跡江出身!!好きな音はカエルの鳴き声。今年もよろしくお願いいたします!